********** 隆祥館書店からのお知らせ **********
広島市教育委員会は、現在、小学3年生の平和教育の教材に採用している「はだし
のゲン」について「漫画の一部では被爆の実相が子どもたちに伝わりにくい」な
どとして、2023年度から使用せず、別の内容に差し替えることを決めました。
漫画には、作者の中沢啓治さんが実際に体験したこと、見たことを「ゲン」の目
を通して描かれています。言論統制などで民衆を侵略戦争に動員し、なぜ原爆投
下されたのかという歴史的な社会背景までも理解できるものです。
検証した有識者の議論で、「児童の生活実態に合わない」などと指摘されていま
したが、戦時下の暮らしと現在の生活とは異なっていて当たり前なのです。「ゲ
ンが、コイを盗む描写は誤解を与える」ともありましたが、身重の母親に食べさ
せなければと思うまでに追い込まれた当時の子どもの思い、苦しい家庭の実態に
思いを馳せることができるのです。そしてコイの持ち主も情にほだされてこれを
許すのです。
また、ゲンの父親が家屋の下敷きになり、火の手が迫る中で、ゲンに逃げるよう
に迫る場面も、教材では使われなくなるそうです。そのシーンを中沢啓治さんは、
涙を流して描かれていたそうです。二度と、このような悲惨な戦争の過ちを繰り
返さないために、思い出したくない記憶を振り絞って描かれたのではないでしょ
うか。そんな場面が排除されてしまうのです。
「はだしのゲン」はこれまでに、世界で24の言語で翻訳され、戦争や原爆の悲惨
さを伝えてきました。にもかかわらず、広島市教育委員会が平和教育の教材から
削除したことに、強く抗議する意味でイベントを企画しました。
イベントでは、「はだしのゲン」を1986年から、37年もの間、講談で語り続けて
来られた講談師の神田香織さんをお招きして一席披露して頂きます。
福島いわきのご出身で、原発事故の前から、ノーベル文学賞作家のスベトラーナ
・アレクシエーヴィチの「チェルノブイリの祈り」を原作にした反原発講談などで、
社会派として知られた神田さんには、ぜひ一度、お越し頂きたいと思っていたの
ですが、今回、この「はだしのゲン」の排除という事件にあたり、お願いしたと
ころ、東京からの来阪を快諾して下さいました。
女優の左幸子さんも絶賛された講談「はだしのゲン」を聞いていただき、アフター
トークショーでは、交流のあった中沢啓治さんについて、さらに反核、反戦への
思いも語って頂こうと思います。
「はだしのゲン」を継承するためにもこの機会に、ぜひご参加下さい!
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プロフィール 神田香織 (かんだかおり)
福島県磐城女子高校卒業後、
東京演劇アンサンブル、渡辺プロダクションドラマ部を経て
1980年二代目神田山陽門下生となる。
2011年の震災後、NPOふくしま支援・人と文化ネットワークを立ち上げ
ふるさと福島を支援し続けている。
1986年「はだしのゲン」
1988年「はだしのゲン2」
1989年真打昇進
2002年「チェルノブイリの祈り」
2008年「フラガール物語」
2013年「福島の祈り」オリジナル作品 「いわき発安寿と厨子王物語」
「米軍ジェット機墜落悲しみの母子像」その他多数。
1986年「講談はだしのゲン」で日本雑学大賞受賞
2010年松井やよりジャーナリスト特別賞受賞
2012年多田謡子反権力人権賞受賞
「311後を生き抜く力声を持て」インパクト出版会
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聞き手:二村知子 (ふたむら・ともこ)
井村雅代コーチ(当時)に師事し、
シンクロナイズドスイミングを始め、
現役時代はチーム競技で2年連続日本1位、
日本代表として2年連続世界第3位に。
現役引退後、隆祥館書店に入社。
2011年から「作家と読者の集い」と称したト-クイベントを開催、
2016年からは「ママと赤ちゃんのための集い場」を毎月開き、
2019年4月からは、宝上真弓先生と子育てに悩む親御さんのために
絵本選書の無料サ-ビス、
2020年6月より、お客様からのリクエストを受け一万円選書を始めている。
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『テーマ 漫画「はだしのゲン」の継承について、漫画と講談が訴えていること』
ゲスト 神田香織さん
第一部、講談「はだしのゲン」神田香織
第二部、アフタートーク「はだしのゲンの継承について」
参考図書
『はだしのゲン 第1巻 』(汐文社)
『3・11後を生き抜く力声を持て』神田香織/著 (インパクト出版)
会場 : 大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)
大阪市中央区大手前1丁目3−49
開催日 : 2023年4月1日 土曜日
時間 : 14:00~16:00
(要予約・事前購入制とさせていただきます。申込み順)
ドーンセンター パフォマンス・スペ-ス にて、リアル(限定150名)
リアルトークイベント
●費用:3,800円(内訳:参加費3,052円+本代『はだしのゲン 第1巻 748円』(汐文社)
●費用:10,000円(内訳:参加費2,520円+『はだしのゲン 全巻 7480円』 (汐文社)
●費用 : 4,980円(内訳: 参加費3,000円+『3・11後を生き抜く力声を持て』) 1,980円
●費用 : 5,700円(内訳: 参加費2972円+『はだしのゲン1巻』748円
『3・11後を生き抜く力声を持て』1980円)
●本無しの場合 費用: 参加費 3,500円
リクエストにお応えして、イベント後に、ア-カイブ動画の配信を
おこなうことになりました。
※ ア-カイブ動画配信
●費用:3,600円(内訳:参加費2,352円+本代『はだしのゲン 第1巻 748円』
(汐文社)+送料及び手数料500円
●本無し 2800円
(要予約・事前購入制とさせていただきます。申込み順)
*振込先 三井住友銀行上町支店 (普通)1353923
カ)リュウショウカンショテン
*申し込み・お問い合せ:隆祥館書店 TEL:06-6768-1023
住所:大阪市中央区安堂寺町1-3-4 谷町6丁目⑦番出口向かい
*Eメ-ル:[email protected]
主催:隆祥館書店
協力:汐文社・インパクト出版会
4月1日のこのイベントに2名参加希望致します。
投稿情報: 遠田博美 | 2023/03/05 17:24