井村雅代著「教える力・私はなぜ中国チームのコーチになったのか」
新潮社発刊記念イベントを終えて
井村雅代さんは、シンクロがオリンピックの正式種目になった1984年のロサンゼルス
オリンピックから2012年のロンドン五輪まで日本代表コーチとして6回、
中国ヘッドコーチで2回、連続8回全てのオリンピックでメダルを獲得という輝かしい
成績を挙げてきた指導者である。
ロシアのコーチに指導を頼む国が増え、ロシア流になっていく世界のジャッジの傾向を、
何とか日本流に持っていきたいと中国のコーチをし、「裏切り者」と言われたが、
北京オリンピックのときに、メダルを獲らせた。
中国チームの弱点も得意なところも知り尽くしている井村先生に日本のコーチを頼むとばかり
思っていたが、これだけ「教える力」のある方が、その後の、ロンドンオリンピックでは、
国内支援コーチ(国外の試合プールまでは行けない)をするよう言われる(「教える力」より)。
選手の時、井村先生は、本当に厳しい方だった。目標を達成する(メダルを取る)ためには、
極限まで追い込まれることもあった。でも、必ず結果は出された。
何なのだろう。どんなに厳しく叱られても”この先生についていきたい”と思った。
シンクロをやめても、先生から薫陶を受けたことが、子育てにも自然と受け継がれた。
先生から教わったのは、どんな状況でも決して諦めないこと。目標を達成するための
心の持ち方、取り組み方だった。
参加して下さった方々から、「バイタリティを感じた」「パワーをいただいた」「これからの
人生が変わる」など、感動の声をいただいた。
また、多くの方が、1ミリの努力の話に感動されて、これから実践すると話されていた。
これも「教える力」に載っている。是非読んでいただきたい。
オリンピックをめざす子どもから、子育て中の方、ビジネスマンの方々にまで感動の声を
いただいたが、全ての参加者に与えるこのパワーは、流石である。
出版業界は、今、電子書籍や、アマゾンの攻勢を受け、非常に厳しく、特に当店のような
小さな書店が毎日のように廃業においこまれているが、この先生との出会いがあったから、
今、諦めずに、色々なことに挑戦していけているのではないかと本当に感謝している。
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